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女性アスリートのセカンドキャリア 「日大国際女子硬式野球部監督」柳理菜

「現役引退」や「セカンドキャリア」。社会人スポーツを続けるアスリートにとっては目を背けたくなるような言葉ですが、ごく一部のトップアスリート以外は常に考えなければならないことです

また、女性アスリートは男性と比較して選手寿命が短い傾向にあるため、トップレベルの選手でも20代前半で競技人生を終えるということは珍しいことではありません。そのため、女性アスリートは男性以上に“セカンドキャリア”を考える必要があります。

今回は『女子プロ野球選手のセカンドキャリア』をテーマに、今季から日本大学国際関係学部(以下、日大国際)女子硬式野球部の監督に就任した柳理菜さんにお話を聞かせていただきました

【柳理菜(やなぎりな)】1997年5月11日生まれ。神奈川県出身。投手。
小学校2年生の時に兄の影響で野球を始め、中学では狛江ボーイズで男子と共にプレー。蒲田女子高校、日大国際の女子硬式野球部で活動し、大学卒業後は女子プロ野球・埼玉アストライアに入団。同リーグの活動休止と同時に現役を引退し、現在は母校の日大国際で監督を務めています。

「女子プロ野球で現役を終えたい」 小学校から女子プロ野球に憧れた柳さんの野球人生

── 今日はよろしくお願いします。

柳さん:よろしくお願いします。

── 早速ですが、柳さんが女子プロ野球選手を目指したのはいつ頃だったのですか?

柳さん:私が小学校6年生の時に女子プロ野球立ち上げが発表されたので、その時からです。小学校の卒業式でも「将来は女子プロ野球選手になりたい」と言っていました。

── その思いが変わることはなく、実際に女子プロ野球選手になったと。

柳さん:そうですね。大学に進学するときも「4年間で実力と実績をつけてトライアウトを受けにいこう」というはっきりとした目標を持っていました。

── 女子プロ野球の活動休止と同時に柳さん自身も現役を引退。企業チームやクラブチームでの現役続行は考えなかったのですか?

柳さん:それは考えていませんでした。憧れの世界であった女子プロ野球で野球人生を終わろうと考えていたので、気持ちの部分で『次で頑張ろう』という力がなかったです。

── 現役引退から1年が経ちますが、後悔はありませんか?

柳さん:私自身はほとんど後悔はないと思っています。ただ同い年の選手たちが現役で活躍している姿を見ると、「もう少しできたのかな?」と思うことはあります。今の選手たちには、「その時の感情ですぐやめるという決断をしないで、少し休んでから決めた方がいい」と伝えていきたいです。

選手名チーム選手名チーム
英 菜々子埼玉西武LL辻野 玲奈エイジェック
久保田 桃子埼玉西武LL小原 美南東海NEXUS
豊巻 翔子埼玉西武LL西山 小春はつかいちサンブレイズ
小松 圭保エイジェック村松 珠希はつかいちサンブレイズ
柳さんと同学年の主な選手(1997年度生まれ)

── 女子プロ野球に入団して良かったと思うことを教えてください。

柳さん:プレーをした期間が3.4ヶ月で結果もほとんど出せなかったので、ただただ苦しく、どん底を味わったなという思い出です。この経験が今後にどう活かせるかはまだわからないですが、今教えている選手たちには「諦めずにやり続けてほしい」という思いを伝えています。私自身の経験があったからこそ、この思いをしっかりと伝えられていると思います。

── 現役生活を通して、一番成長したと感じることはなんですか?

柳さん:指導者や仲間からアドバイスを素直に聞き入れるようになれたということです。自分自身の考えを強く持っているが故に、アドバイスに対して「それは違う」など、否定的に捉えてしまうことが学生時代は多かったのですが、現在は人の話に耳を傾けて受け入れることが大事だと思っています。今は仕事でも教わる立場なので、野球の時以上にその考え方を大切にして業務に取り組んでいます。

── 監督としてもそのようなことは教えているのですか?

柳さん:はい。最初の挨拶の時から伝えています。そのアドバイスが合っているかが分からなくても、客観的にそう感じられたということを受け止めた方が良いと。ただ今の選手たちは教えるまでもなくできていることだと思います。

「大学職員として学生を支える立場に」 柳さんが選んだセカンドキャリア

── 柳さんは現在、大学職員として勤務しているんですよね?

柳さん:はい、学生課に勤めています。

── 学生課というとどの様なお仕事をされているのですか?

柳さん:留学や奨学金などについての書類を確認したり、学生の相談に乗ったり、基本的には学生対応が主な業務です。

── どの様な相談が多いのですか?

柳さん:やはり“国際関係学部”ということもあって、「留学したい」という学生が多いですね。留学できるシステムもたくさんあるので。

── 女子硬式野球部の選手たちも語学や留学を魅力に感じて日大国際を選んでいるのですか?

柳さん:そうですね。今の選手たちは「留学をしたい」「語学を学びたい」という思いで入ってきていることが多いです。そこが私が学生の頃とは大きく変わってきているところだと思います。

── 柳さんご自身の大学進学の決め手はなんだったのですか?

柳さん:大学名です(笑)英語を学びたいとかではなく「日大」という名前に惹かれて進学しました。私たちの頃は結構多かったと思います。勝手に言ってるので本当のところは分かりませんが…(笑)

── なるほど(笑)その様な学生が多いと、学生課に相談にくる学生も多くなりますね。

柳さん:そうですね。意外とみんな学生課を活用していたのだなと感じました。今は奨学金の担当をしているのですが、留学にしても奨学金にしても、“学生を支える”という仕事にやりがいを感じています。相談に乗った学生が満足している姿を見ると、やはり嬉しいですね。

── セカンドキャリアとして、やりがいのある仕事ができていると。

柳さん:はい。私自身、たくさんのサポートがあって大好きな野球を続けてこれたと思っています。色々なご縁やタイミングもあって女子野球部の監督と学生課としての仕事をいただけたので、今度はサポートする側として、学生たちを支えていきたいと思っています。

女子野球をオリンピック競技に! そしてスタッフとして世界一に!!

── 柳さんご自身のこれからのキャリアのビジョンを教えてください。

柳さん:日大は今まで優勝したことがないので、まずは優勝監督になりたいです。大きな夢としては、女子野球がオリンピック種目になり、私もスタッフとして世界一に貢献できたらと思います。そのためにも今は指導力を身につけていきたいですね。

── 日大国際への進学を考える女子高校生へのメッセージをお願いします。

柳さん:本当にびっくりするほどチームの雰囲気が良く、みんな切磋琢磨しながらやっています。平日自由に使えるグラウンドや、意識の高い先輩たち、選手として成長できる環境は整っています。悩んでいたらぜひ一度体験に来ていただきたいです!!

── 最後に、後輩の女子野球選手へ向けて、柳さんの経験からメッセージをお願いします。

柳さん:まずは野球ができるということに感謝をして、たくさんのサポートがあって大好きな野球ができていることを忘れないで欲しいです。そして、高いレベルで野球を続けていると、苦しくなったり悩むこともあるとは思うのですが、野球が好きで楽しいという初心は忘れず、楽しんでいる姿を全面に出してプレーして欲しいと思います!!

24歳という若さで現役を引退し、選んだセカンドキャリアは監督と大学職員。インタビュー中の楽しそうな様子からも、監督や仕事に対するやりがいを感じることができました。

現役を引退しても女子野球の世界で活動を続ける柳さんのこれからの活躍に期待です!!

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