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久保夏葵が考える大学女子野球の魅力

皆さんは全国の高校と大学にどのくらい女子野球部があるかご存知でしょうか?

1時期は大会参加校が5校しかなかった高校女子野球ですが、2010年ごろからは全国各地に女子野球部が誕生し、昨年夏は40チーム、今年春は38チームが大会に参加しています。そして全国大会の決勝戦が昨年夏は甲子園、今年春は東京ドームで開催され、大きな注目も集めました。

東京ドームの決勝戦で勝利した福井工大福井高校

全国各地の高校で女子硬式野球部が増えている一方で、女子硬式野球部を持つ大学はわずか8大学(昨年の大学選手権出場数)。高校で女子野球を続けた選手が大学に進学して女子野球を続けるには少なすぎる数字です。

そのため高校野球を終えた選手は、就職して働きながらクラブチームや企業チームで野球を続けるか、自分の将来のために野球は辞めて女子野球部のない大学に進学するという選択をすることが多くなります。

ここで、私がなぜ大学進学を選択したのかをお伝えします

高校卒業後2年間所属した女子プロ野球リーグを退団した後、1年間は社会人チームに所属しました。この頃から自分自身が野球を辞めた後のことを本格的に考えるようになりました。漠然とした目標ですが、選手が野球ができる環境を整えることや、野球に全力で取り組む選手のサポートなどの裏方的な仕事が私自身やりがいを感じることだと思うようになりました。

自分の意志ではなく、環境やチーム状況によって半強制的に野球を辞めなければならない選手を今までも見てきました。そのような選手を1人でも減らすことができるように、また、その選手の力になれる行動をしていこうと考えました。

選手を支える方法はたくさんありますが、教員免許を取得して高校女子野球の指導者になることを決めました。4年生の年齢で大学に入学することに不安はありましたが、レイアの同期である白石美優選手(現大阪体育大学)も同じ時期に大学進学するということを聞いており、「お互い協力し合いながら頑張ろう」と話していたので、とても心強い存在でした

そして昨年1年間、平成国際大学で活動し、高校や女子プロ野球、社会人チームとは違った魅力を大学女子野球に感じました。

それは、『固く縛られ過ぎず、選手主体で活動することができる』ということです。

大学女子硬式野球部に所属しているほとんどの選手は、自身の将来の目標や夢に向かって勉強・アルバイトなどをしながら部活動に励んでいます。将来の目標と野球の両立のために選手一人ひとりが時間を大切にしています

授業の時間がそれぞれ違うので、全体練習ができないことも多々ありますが、自分自身で時間を作って練習をしたり、限られた時間や場所、人数でできる練習を選手自身で考えて取り組んでいます。

普段の練習では選手個人で考えて行動することが多いですが、チームとしてひとつの目標に向かって団結して野球をしていることもとても強く感じることができます。

自分自身の技術向上などはもちろん、『チームが勝つためや仲間の成長のために自分自身が何をできるのか』を考えて行動している選手が特に多いように感じました。変な上下関係もなく、互いに相手を尊重して好きな野球に打ち込むことができる環境だと感じています。

大学の女子硬式野球部は、目的をしっかりと持って活動することで自分自身の成長に繋がる環境であると感じました。まだまだ進路の選択肢としては大学数は少ないですが、昨年には京都文教大にも女子硬式野球が創部したり、福井工大、明治大にも創部の動きがあるなど大学女子野球も少しずつ盛り上がってきています。これからの大学女子硬式野球を一緒に盛り上げていくために、どんどん選手が増えていって欲しいと思います

この記事を読んで大学女子硬式野球に興味を持った方や、大学女子野球についての質問がありましたらTwitterのDM等でメッセージを送ってください!!

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