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高校女子野球選抜 vs イチロー選抜KOBE CHIBEN 〜参加選手紹介・見どころ〜

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昨年、初の試みとして行われたイチロー氏が率いるチーム「KOBE CHIBEN」と「高校野球女子選抜」とのエキシビジョンマッチが今年は東京ドームで開催。

松坂大輔氏が4番ショートとして出場することが発表され、2009年WBC以来の両選手の共闘にも注目が集まります

高校女子選抜は投手5名、捕手2名、内野手8名、外野手5名の3年生計20名で“イチロー選抜”との真剣勝負に挑む。2019年までは高校生以下の代表チームで女子野球アジアカップに挑んでいたものの、次回大会はトップチームで参戦することが発表されたため、“高校女子日本代表”を見ることができるのはこの一戦のみとなります。

今回の試合に参加する選手、昨年メンバーの進路や現在の活躍といった観点からこの試合の見どころを紹介していきます

2022年夏の高校選手権大会のいちじま球場で行われた準決勝までの試合と決勝戦の計28試合を観戦した視点から紹介しています。ブルーベリースタジアム丹波で行われた試合については見ていないため情報量に偏りがあることはご了承ください。

全国トップレベルの20選手が参加 高校女子選抜メンバー紹介

投手:5名

日髙結衣投手(神戸弘陵学園高校)
日髙結衣投手(神戸弘陵学園高校)
選手高校投打紹介
日髙 結衣神戸弘陵左左全ての能力が秀でた高校No.1投手。全日本選手権では阪神TW相手に11回完投勝利。
伊藤 春捺福知山成美右右サイドスローの好右腕。選手権大会では5回参考ながら完全試合を達成。
渡邉 未来京都両洋左左全日本選手権では日本代表を擁する淡路BO相手に4安打完封勝利。
大山 智絵日南学園右右投打において高い能力を発揮する二刀流の選手。選手権大会では本塁打も放つ。
澤田 百華作新学院右右力強い直球が持ち味の本格派右腕。作新学院では4番打者も務める。

投手は5名が参加。昨年の夏・秋の全国大会でチームを優勝に導いた日髙結衣(神戸弘陵)を筆頭にタイプの異なる5名の好投手が選出されています。高校生相手には好投をしてきた5名の投手がイチロー氏や松坂氏率いる男性のチーム相手にも好投を披露することができるだろうか。昨年はイチロー氏の130km/hを超える速球に得点を取ることができなかっただけに、投手陣の好投に期待がかかります。

注目選手は福知山成美の伊藤春捺。成美OGの田中露朝を彷彿とさせるサイドスローの好右腕で、夏の選手権大会初戦では5回参考ながら完全試合を達成。カウント球にも決め球にも使えるスライダーとテンポの良い投球が持ち味で、まだまだ伸び代も感じさせるピッチングという印象を受けました。

伊藤春捺投手(福知山成美高校)
伊藤春捺投手(福知山成美高校)

捕手:2名

安藤蓮姫選手(神戸弘陵学園高校・写真右)
選手高校投打紹介
安藤 蓮姫神戸弘陵右左神戸弘陵の正捕手。中学3年時には全国女子中学生硬式野球選手権大会MVPを獲得。
若本 七海秀岳館右右秀岳館高校の主将。チームの雰囲気を作るガッツ溢れるプレーが魅力。

5名の投手陣をリードする捕手は、前述の日髙とバッテリーを組みチームを日本一に導いた安藤蓮姫と秀岳館のキャプテン・若本七海の2名が参加。NPBでは“強打の捕手”が少なくなっているが、女子野球では捕手が上位打線を務めることが多く、攻守の要としての活躍が期待されます。

注目選手は秀岳館の若本七海。選手権大会準々決勝では1点ビハインドの最終回に安打を放つと気迫溢れるガッツポーズでチームを鼓舞するなど、チームの雰囲気を1人で変えられるキャプテンシーの強さも感じられました。

若本七海選手(秀岳館高校)
若本七海選手(秀岳館高校)

内野手:8名

選抜大会優勝の福井工大福井高校
選抜大会優勝の福井工大福井高校
選手高校投打紹介
東 ここあ福井工大福井右両キャプテンとしてチームを選抜大会優勝に導く。高い守備力が魅力の遊撃手。
真砂 寧々履正社右左履正社の主将として、全日本選手権ベスト8に貢献。攻守においてスピードが魅力。
井福 舞京都明徳右両創部4年目を迎えた京都明徳高校の2期生。主将で遊撃手を務める。
猪俣 華神村学園右右『女子野球選手100人アンケート』では走塁部門でチームメイトから票を集める。
庄司 美月秀明八千代右右秀明八千代高校の主将。夏の選手権大会ではチーム最高タイのベスト8に導く。
森崎 杏福知山成美左左福知山成美では3番打者・副主将を務める。逆方向にも長打が打てる力強さが魅力。
松下 瑞季島根中央右右島根中央の2期生で主将。選手権大会ではチーム初の初戦突破に貢献。
千葉 春花札幌新陽右右札幌新陽の副主将。走攻守3拍子揃った選手で、チームでは1番遊撃手を務める。

内野手は遊撃手を中心に8名の選手が参加。選抜大会優勝の福井工大福井高校の主将・東ここあを筆頭に、走攻守3拍子揃った選手が揃った印象。また、8名中5名が主将、2名が副主将を務めています。各高校でチームを牽引してきた選手たちによるチーム雰囲気作りやベンチでの盛り上がりにも注目です。

注目選手は神村学園の猪俣華。「スタート、ベース周り、判断が良く相手の隙を盗むのが上手い」「どのピッチャーに対しても大きくリードを取れる」などのコメントがあっただけに、走塁面での活躍に注目です。

外野手:5名

原田由真選手(開志学園高校)
選手高校投打紹介
野呂 萌々子駒大苫小牧右右駒大苫小牧の1期生。外野手登録だが、選手権大会ではリリーフとしても登板。
森 花楓岐阜第一右右岐阜第一の4番。今夏の選手権大会ではチーム最高となる3位入賞に貢献。
原田 由真開志学園右右開志学園の主将。2番センターとして出場しチームを選手権大会準優勝に導く。
小塩 かこ岡山学芸館右右岡山学芸館の2期生。2年時の昨年の全日本選手権では高校勢唯一のベスト8に貢献。
田上 亜純横浜隼人右右選手権大会優勝の主将。チームを盛り上げるキャプテンシーと積極的な走塁が魅力。

外野手は5名が参加。選手権大会の決勝戦で対戦した横浜隼人と開志学園の主将を務めた田上亜純と原田由真を筆頭に、各高校で上位打線を担った選手が選出されています。昨年はイチロー氏相手に17三振と抑えこまれた高校女子選抜打線。各高校の打線の軸となってきたこの選手たちが、今年の打撃の鍵を握ることとなるでしょう。

注目選手は横浜隼人の田上亜純。1番センターとしてチームを選手権優勝に導いた田上は積極的な走塁が魅力的な選手。また、全日本選手権では優勝のエイジェック相手に2安打1打点の活躍。ビハインドの状況でも明るい雰囲気で戦い続ける姿からは選手権大会覇者としての凄さを感じました。

田上亜純選手(横浜隼人高校)
田上亜純選手(横浜隼人高校)

イチロー氏との一戦を経て上のレベルで現役を続ける選手たち 昨年メンバー進路紹介

選手高校現所属
投手柏﨑 咲和福井工大福井大阪体育大学
投手富田 彩加京都外大西桃山学院教育大学
投手坂本 ひなた埼玉栄平成国際大学
投手安食 沙南島根中央東近江バイオレッツ
投手吉安 清至学館☆ジャイアンツ女子
投手山口 優生菜クラーク国際ZENKO BEAMS
投手川上 未夢作新学院ゴールドジム
投手森光 唯秀岳館☆至誠館大学
投手松本 里乃高知中央MSH医療専門学校
捕手神野 百花福知山成美☆福井工業大学
捕手成田 紫瑛横浜隼人東海NEXUS
内野手畑中 ゆりあ花咲徳栄大阪体育大学
内野手前田 葵岐阜第一阪神タイガースWomen
内野手吉見 心夏神村学園IPU環太平洋大学
内野手一谷 優奈札幌新陽平成国際大学
内野手岡田 樹花新田東近江バイオレッツ
内野手宮木 彩京都両洋東近江バイオレッツ
内野手齋藤 栞開志学園札幌国際大学
内野手藤本 莉央岡山学芸館☆関西学院大学
外野手田中 来宙日南学園*熊本学園大学
外野手花本 穂乃佳履正社日本大学国際関係学部
外野手石山 明佳音折尾愛真平成国際大学
外野手日野口 加奈蒼開阪神タイガースWomen
☆は新設チーム *はソフトボール部
前田葵選手(岐阜第一高校→阪神タイガースWomen)
前田葵選手(岐阜第一高校→阪神タイガースWomen)

昨年メンバーの23名は全員が女子硬式野球の名門大学から強豪クラブチームまで、高校卒業後も現役を続行。また至誠館大学や福井工業大学、関西学院大学など、2022年に始動した大学への進学も目立ちます。高校女子野球部の爆発的な増加が目立つ中、高校生の進路も徐々に選択肢が拡がっていることが分かります

全日本クラブ選手権を圧倒的な強さで優勝した阪神タイガースWomenの2022年シーズンに加わった新戦力2人(移籍選手は除く)はどちらも昨年の選抜メンバー。前田葵(岐阜第一)は遊撃手、日野口加奈(蒼開)は指名打者としてチームの全国制覇に貢献しています

昨年の試合で先発した柏崎咲和(福井工大福井高校)は大阪体育大学に進学。先日行われた日本代表選考合宿を突破し、日本代表最終候補の27選手に最年少選手として選出されるなど、今後の活躍が楽しみな選手です。

全国各地の大学やクラブチームで活躍を続ける昨年のメンバー。今年選出された20名の選手もイチロー氏との一戦を経て、女子野球界を担う選手になっていくことが期待されます。

東京ドームで開催し、BS-TBSで生中継が決定 チケット・配信情報

[試合情報]
会場:東京ドーム
日時:11月3日 13:30プレーボール
開場:12:00

[チケット価格]

エキサイトシート¥4,500
ダイヤモンドボックス¥4,500
チャンピオンシート¥4,000
指定席S¥3,500
指定席A¥2,500
指定席B¥1,500
自由席¥1,000
車いす席¥1,000

[TV放送]
BS-TBSにて13時から生中継

イチロー氏と松坂氏の共演に注目が集まるこの試合ですが、高校女子選抜のメンバーも世代を代表する好選手たちが集結しています。この試合をきっかけに女子野球にも注目する野球ファンが増加していくことを願います。

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