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北海道から九州まで12都市に拡大! 全国に拡がる女子野球タウン認定事業とは?

女子野球タウン認定事業とは、女子野球普及と地域活性化のために全日本女子野球連盟が昨年9月より募集を始めた新しい取り組みである。同年11月には嬉野市(佐賀県)・加須市(埼玉県)・松山市(愛媛県)の3都市が第1号認定として認定され、2022年9月現在は10都道県12都市に拡大している。

全日本女子野球連盟 女子野球タウン認定事業

女子野球タウン12都市は以下の通り。

第1号認定
愛媛県松山市:2006年から15年間に渡り全日本選手権を開催
埼玉県加須市:高校女子春の全国大会を開催、埼玉西武ライオンズ・レディースと連携
佐賀県嬉野市:マドンナジャパン合宿誘致や女子選手を起用した市のPR活動の実施を掲げる

第2号認定
広島県廿日市市:県立佐伯高等学校女子野球部のさらなる魅力向上や地域活性化の取り組みを行う
広島県三次市:女子野球の大会や合宿誘致を行う、女子硬式野球西日本大会を開催

第3号認定
北海道喜茂別町:北海道唯一の女子硬式野球クラブ「ホーネッツ・レディース」のホームタウン
滋賀県東近江市:地域密着型の女子硬式野球社会人チーム「東近江バイオレッツ」とのホームタウン
長野県松本市:女子野球の普及・発展のための環境整備と地域振興に繋がる事業を展開

第4号認定
兵庫県淡路市:淡路ブレイブオーシャンズと連携、練習環境の確保と選手の移住・定住及び就業支援を実施
和歌山県田辺市:田辺スポーツパークを拠点として合宿や大会を誘致、大学選手権を開催

第5号認定
東京都府中市:読売巨人軍と協働し、女子野球を通して地域の活性化を進める
兵庫県丹波市:2004年から夏の全国大会を開催する高校女子野球の聖地

愛媛県松山市 全日本選手権を開催する“女子野球の聖地”

全日本選手権が行われる松山坊っちゃんスタジアム

松山市は日本で初めて女子野球ワールドカップを開催しており、女子野球最大のイベント「全日本女子硬式野球選手権大会」を開催している。黎明期から女子野球を盛り上げてきた松山市が名実ともに『女子野球のまち』となった

『野球王国松山』を象徴する坊っちゃんスタジアム。松山中央公園内にある同球場は2000年に誕生し、松山市を舞台にした夏目漱石の小説『坊ちゃん』に因んでこの愛称がつけられた。2003年にはサブスタジアムとして同小説内の登場人物『マドンナ』に因んでマドンナスタジアムが開場した。この2球場で女子硬式野球界最大のイベントである全日本女子硬式野球選手権大会開催されている

日本代表が大会を6連覇・30連勝中と、圧倒的な強さを誇る女子野球ワールドーカップも松山市での開催実績がある。日本国内初開催となった2008年の第3回大会が松山市で行われ、日本代表は初優勝。この大会の優勝を皮切りに日本代表は大会6連覇を成し遂げ、世界の女子野球を牽引する存在となった。

高校野球の甲子園、大学野球の神宮球場、社会人野球の東京ドームと比べると、女子野球も坊っちゃんスタジアムも知名度は低いかもしれない。しかし、高校女子野球の甲子園開催やNPB球団の女子野球参入により女子野球界は盛り上がりを見せている。女子野球の聖地として松山市が女子野球とともに発展してく姿を期待したい

埼玉県加須市 各世代トップレベルのチームが集う

埼玉西武ライオンズ・レディース 里綾実投手

花咲徳栄高校・平成国際大学・埼玉西武ライオンズレディースと高校・大学・クラブチームのトップレベルのチームが集まる埼玉県加須市。関東の女子硬式野球チームによって行われるヴィーナスリーグ、2015年からは全国高等学校女子硬式野球選抜大会(春の全国大会)が行われるなど、女子野球の大会開催地としてのイメージも強い。

加須市公式ホームページでは『女子硬式野球』『埼玉西武ライオンズ・レディース』のトピックスを作成し、試合の情報を発信するなど市をあげて地元チームの応援や女子野球の普及に取り組んでいる。また公式Twitterでも同市開催の全国高等学校女子硬式野球選抜大会に関する情報やライオンズ・レディースの選手紹介を行い、その他にもFacebook・Instagramを活用した情報発信も行っている。発展段階の女子野球界において、SNSの扱いに長けた加須市の情報発信活動は女子野球普及に向けて大きな力となるだろう。

また加須市ではふるさと納税の返礼品として埼玉西武LLのグッズを追加している。「地域振興×女子野球」の取り組みを行う加須市。女子野球の普及・発展に向けて加須市の今後の取り組みにも注目です!

佐賀県嬉野市 女性が喜ぶまちづくりを、女子野球とともに。

嬉野市女子野球タウン構想

松山市・加須市と共に女子野球タウン第一号に認定された佐賀県嬉野(うれしの)市。他2都市と比べると『女子野球のまち』としてのイメージは強くない。地元チームや大会開催実績を持たない嬉野市だが、『性がぶまちづくりを、女子球とともに。』を目標に掲げ、女性の活躍・地方創生を目指している。2024年開催の国民スポーツ大会(国スポ)佐賀大会では、軟式野球が嬉野市みゆき球場で行われる。女性目線の施設改修を目標に掲げている嬉野市。国スポ開催と女子野球タウン認定を機に女性アスリートが使用しやすいスポーツ施設づくりが進められていく。

広島県廿日市市・三次市 「好きじゃけん 女子野球 広島県!」

女子野球タウン第2号として広島県廿日市市・三次市の2都市が認定された。同県から複数都市が認定されるのは初で、広島県全体としても『好きじゃけん 女子野球 広島県!』というスローガンを掲げ、女子野球普及活動に取り組んでいく。

廿日市市では、県立佐伯高校女子野球部や新規クラブチーム「はつかいちサンブレイズ」と連携をとり、女子野球普及・地域振興を目指す。はつかいちサンブレイズは女子プロ野球で三冠女王を獲得した岩谷美里が選手兼監督に就任。チームは今季始動し、子規杯では準優勝、全日本クラブ選手権では惜しくも初戦で敗れたものの10月開催の全日本選手権への出場は決定。地域に根ざした活動で日本一を目指す。

三次市では女子硬式野球野球西日本大会を開催。市内最大の野球場である三次きんさいスタジアムは、16,000人の観客を収容する規模を持ち、開場した2009年からは毎年のように広島東洋カープ主催の試合が開催されている。また、元巨人・日本ハムの二岡智弘や元阪神の福原忍、元広島の梵英心や永川勝浩など、三次市出身の元プロ野球選手も多い。男子プロ野球出身者が女子野球の監督・コーチを務めていることも多く、女子野球タウン三次出身選手が今後女子野球の世界で活躍する姿にも期待したい。

北海道喜茂別町 ホーネッツレディースと連携し、地方創生を推進

ホーネッツ・レディース 平井詩歩子投手

喜茂別町は女子野球タウン第3号認定として認定された。令和3年4月に「NPO法人北海道ベースボールクラブ」と地域連携協定を締結し、北海道唯一の女子硬式野球クラブ「ホーネッツ・レディース」がホームタウンとして町営球場で練習を行っている。ホーネッツ・レディース高橋監督は昨年のクラブ選手権取材時に「北海道はチーム数が少ないですが、高校・大学のチームともお互い切磋琢磨して、喜茂別町のご協力もいただきながら地域密着型チームとして北海道全体のレベルアップに貢献していきたいです。」と話した

滋賀県東近江市 東近江バイオレッツを通じて地域活性化に取り組む

東近江バイオレッツ 辻彩夢選手

東近江バイオレッツは滋賀県東近江市を拠点に、市内で働き、生活し、市内で活動する「地域密着型」の女子硬式野球社会人チームとして活動する。また、地域の観光地や特産物と女子野球のコラボレーションなど、それぞれが持つ地域の良さを活用し、「女子野球の普及振興」と「地域の活性化」に取り組む。

創部5年目を迎えたバイオレッツには今季も多くの選手が入団し、選手数は過去最高の24名となり、今季からは元女子プロ野球選手の中村茜監督を迎えた。昨年の全日本選手権では3位、西日本大会では優勝と着実にステップアップしているバイオレッツ。今シーズンは全国大会でも昨年以上の好成績が期待される。

長野県松本市 松本国際高校とも協力し、地域振興事業を展開

第3号認定として女子野球タウンに認定された松本市は、女子野球の普及や女子野球を活用した地域活性化、ジェンダー平等の実現に向けた取り組みを実施していく。県内唯一の高校女子硬式野球部を持つ松本国際高校は2019年に創部し、今夏の全国大会に初出場。さらに、秋の高校ユース大会で初勝利を含む3勝を挙げベスト8入り。市の女子野球タウン認定を追い風に、今後の活躍にも期待です!!

兵庫県淡路市 淡路BRAVEOCEANSと連携し、定住・就業を支援

淡路BRAVEOCEANS 古谷恵菜投手

第4号認定として認定された淡路市は、地元女子野球クラブチーム・淡路BRAVEOCEANSとの連携により市内スポーツ施設を活用した練習環境の確保と選手の移住・定住及び就業支援を実施し、地域活性化及び女子野球の普及活動を目指す。

淡路BRAVEOCEANS・田中朋子監督は昨年のクラブ選手権取材時「女子野球発展のためにも、(もともと女子プロ野球チームがあった)淡路島に女子野球を再熱させたいなと思います。行政の方々も試合を見にきてくれているので、お互いに協力しながら地域密着で女子野球を普及・発展できればなと思います。」と話した。

また、地域の特産品とのコラボレーションやふるさと納税クラウドファンディング制度の活用により、女子野球発展と地域振興につながる新たな取組みも行っている。

和歌山県田辺市 田辺スポーツパークで大学選手権を開催

和歌山県田辺市は第4号認定として女子野球タウンに認定。田辺スポーツパークでは、大学選手権やマドンナジャパン代表選手を決める第1回女子野球東西選抜対抗交流戦が開催されている。また、田辺スポーツパークを拠点として女子野球の合宿や大会の積極的な誘致を行うとともに、地域資源と女子野球の融合により新たな価値を作り出すことで女子野球の魅力向上と地域活性化に取り組み、持続可能なまちづくりを進めていく。

東京都府中市 読売巨人軍と協働し地域の活性化を進める

東京都府中市は第5号認定として都内では初めて女子野球タウンに認定。府中市は読売巨人軍と協働し、女子野球を通して地域の活性化を目指す。8月には読売ジャイアンツ女子チームのセレクション・公開練習を府中市民球場で開催。さらには「女子野球タウン府中杯」として女子中学軟式野球のトーナメント大会を開催。府中市は東京都内では初の認定。これまで地方での認定が多かった女子野球タウンだが、人口も多い都内には中学軟式をはじめ女子野球チームも多数存在するだけに、“全世代の女子野球の発展”という点において、府中市の女子野球タウン事業には期待がかかる。

兵庫県丹波市 夏の全国大会を開催する“高校女子野球の聖地”

兵庫県丹波市は第5号認定として女子野球タウンに認定。丹波市はつかさグループいちじま球場、春日ブルーベリースタジアム丹波の2球場で2004年から高校女子野球夏の全国大会を開催。昨年から決勝戦は甲子園球場で行われているものの、準決勝までは引き続き丹波で開催され、今夏も熱い戦いが繰り広げられた。今後は女子日本代表などを招いた小中学生向けの野球教室や交流イベントや合宿誘致を行う。

全国に拡がる女子野球タウン 相乗効果でさらなる発展を!!

2020年に3都市からスタートし、12都市まで拡大した女子野球タウン認定事業。今後、地域密着チームの増加や大会開催など、女子野球普及・発展に向けて自治体との連携は必要不可欠となるだろう。

地方創生と女性の活躍。今後の社会において非常に重要となるこの二つのキーワードが女子野球タウンという形で実現されることに期待です!!

★北海道喜茂別町ホーネッツレディース
★埼玉県加須市埼玉西武ライオンズ・レディース
愛知県一宮市東海NEXUS
★滋賀県東近江市東近江バイオレッツ
★兵庫県淡路島淡路BRAVE OCEANS
★広島県廿日市市廿日市サンブレイズ
岡山県備前市備前サンラッキーズ
★愛媛県松山市マドンナ松山
福岡県九州ハニーズ
沖縄県沖縄ティーダバル
地域密着の女子野球チーム ★は女子野球タウン

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